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いちばのみらい
市場会計

水産仲卸の買掛金|卸への支払いが残っている分を、誰が何を見て追うか

水産仲卸の買掛金は、仕入が終われば消える数字ではありません。卸への支払いが残っている分を、仕入先ごとに誰が何を見て追うかを、検算できる数字と合わせて整理します。

約8分 いちばのみらい編集部

仕入の数字が仕入帳に乗ると、その日の仕入は終わったように見えます。卸への支払いは、あとからまとめて動くことが多いです。得意先ごとの売掛残高は、水産仲卸の売掛金|請求したあと、残高を誰がどう追うかで扱っています。あちらは請求のあとの得意先残高です。この記事で見るのは、支払い側です。卸への支払いが残っている分を、誰が何を見て追うかです。

仕入先ごとの買掛残高を追う、です。人が雑だから見えなくなるのではありません。今の仕入の金額と、今残っている支払いの分は、別の欄です。仕入額だけを見ていると、まだ払っていない分は追えません。

卸への支払いが残っている分を、誰が何を見て追うか

卸への支払いが残っている分を、誰が何を見て追うか

卸への支払いが残っている分を、誰が何を見て追うか、がこの作業です。見る人は、支払いの数字を出す事務と、仕入先の名前を日常で扱う帳場です。二人が別のメモを持っていると、同じ仕入先なのに残が二つ出ます。見るものは、今の仕入の金額、払った金額、今残っている分です。三つの欄を、仕入先ごとに一本で見ます。通帳の一行をどの請求に付けるかには入りません。支払いは、仕入先への支払いです。帳場が仕入先の名前を言い、事務が今残っている分を出す。この順番が揃っていると、同じ相手に同じ数字で答えられます。名前と残が別の紙だと、答えが割れます。

数字で見ます。仕入先Aについて、前回から残っていた支払いが1万8千円、今の仕入が5万6千円なら、支払いの対象は7万4千円です。1万8千円+5万6千円です。このうち5万1千円を払ったなら、今残っている分は2万3千円です。7万4千円−5万1千円です。5万6千円は今の仕入額です。2万3千円は、今残っている支払いの分です。同じ仕入先でも、欄は別です。

別の仕入先Bも数字で置きます。今の仕入が3万2千円で、まだ払っていなければ、仕入額は3万2千円、今残っている分も3万2千円です。数字は同じでも、欄は二つです。Aの2万3千円と、Bの3万2千円は別の仕入先です。二つの残を足した5万5千円を、Aの一行にまとめません。

判断のポイントは、市場ごとの支払いサイトを決めることではありません。何日後に払うのが普通か、といった決めつけはしません。自店で、その仕入先の今残っている分が、一行で見えるようにします。資金繰りの全体像には入りません。届いた仕切の数量・単価・手数料を仕入帳と突き合わせる話は、水産仲卸の仕切書|届いた数量・単価・手数料を、仕入帳のどこと突き合わせるかにあります。あちらは仕切の突合です。こちらでは、欄の中身には入りません。支払いが残っている分の追い方だけを見ます。

仕入額を、残っている分と同じ欄に置かない

今の仕入5万6千円を、そのまま「残」と書くと、前回から残っていた1万8千円が見えません。払った5万1千円を「仕入が終わった印」だけにすると、今残っている2万3千円が追えません。仕入額は仕入額の欄、払った金額は支払いの欄、今残っている分は残の欄です。残の欄に置くのは、追うための整理です。支払いを先送りする話ではありません。

仕入先が違う残を、一つの合計にしない

Aの今残っている分2万3千円と、Bの今残っている分3万2千円は、仕入先が違います。事務所の合計5万5千円だけを見ても、Aにいくら残っているかは分かりません。卸から「残はいくら」と聞かれたとき、答える数字は仕入先ごとの一行です。合計は、そのあとで足ります。

廃業や後継の話には入りません。見るのは、今残っている分です。FAXの仕入速報を残す前提の話にも入りません。残すのは、仕入先ごとの残高の一行です。追うための整理として残します。

今残っている分が、仕入先ごとに一行見えるか

今残っている分が、仕入先ごとに一行見えるか、が最後の確認です。仕入の合計だけが合っていても、仕入先Aの2万3千円が見えなければ、残は追えていません。Aの残とBの残が一つの数字になっていると、聞かれたときに割れません。

見るものは、次の三つです。文言は図と同じです。

今残っている分が、仕入先ごとに一行見えるか

  1. 仕入先ごとの買掛残高を追う
  2. 卸への支払いが残っている分を、誰が何を見て追うか
  3. 今残っている分が、仕入先ごとに一行見えるか

前回の1万8千円は、前回までの残です。今の仕入5万6千円に足し込むと、支払いの対象は7万4千円です。1万8千円を今の仕入額としては使いません。今の仕入は5万6千円のままです。足した7万4千円は、支払いの対象です。判断のポイントは、支払いのメモの枚数ではありません。仕入先Aなら、今の仕入5万6千円、払った5万1千円、今残っている分2万3千円が、同じ相手の三つの欄で見えるかです。5万6千円だけが見えると、残は追えていません。2万3千円だけが見えて、何の残かが分からないのも、追えていません。Bの3万2千円は、Aの行には置きません。

値引きや返品の、次の期間の請求には入りません。見るのは、今残っている分と、今の仕入です。得意先への請求残高にも入りません。

小さく始めるなら

全仕入先の支払いサイト表も、月次の資金表も、あとです。まずは、今日支払いが残っている仕入先だけを見ます。

  1. 今日見る仕入先の名前を書き出します。
  2. 今の仕入額、払った金額、今残っている分を、別の欄に置きます。
  3. 仕入額と残っている分が同じ数字でも、欄は分けます。Bの3万2千円がそれです。
  4. 仕入先が違う残を、一つの行にまとめません。
  5. 卸に聞かれたとき、仕入先の一行で今残っている分が言えるかを見ます。Aなら2万3千円です。5万6千円ではありません。

この五つのあとで、支払いが残っている分は、仕入先ごとに見えます。仕入額の合計だけを追う状態からは、離れます。

仕入先ごとの買掛残高の追い方を揃えたい場合は、紙やExcelを残したまま、現状の流れを一緒に確認できます。お問い合わせから、課題整理としてご相談ください。

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