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いちばのみらい
市場会計

水産仲卸の取引先の廃業|得意先の閉店を聞いた日に、残っている分を帳面へ何と一緒に書き出すか

水産仲卸で取引先の廃業や閉店を聞いたとき、入金遅れや代替わりと混ぜず、知った日・最後の納品日・未請求分・売掛残・保証金・回収の約束を、帳面の一か所にまとめて残す見方を整理します。

約8分 いちばのみらい編集部

得意先の飲食店や鮮魚店から、「今月で店を閉める」と聞くことがあります。取引先の廃業を聞いても、帳面の上では何も変わりません。売掛の行はそのまま続き、あとで見返しても、いつ聞いたのかが分かりません。取引が続くなかで入金予定日を過ぎた分の追い方は、水産仲卸の未入金|入金予定日を過ぎても来ないとき、次に何を見て追うかです。取引が続くなかの入金遅れの話には入りません。店主が替わって続く取引の分け方は、水産仲卸の代替わり|得意先が代替わりしたとき、前の代との取引と何を分けて残すかです。継ぐ人がいる代替わりの話には入りません。請求したあとの残高の追い方は、水産仲卸の売掛金|請求したあと、残高を誰がどう追うかです。売掛残の見方全般の話には入りません。この記事で見るのは、閉店を聞いた日に、帳面へ何を書き出すかです。

取引先の廃業の知らせは、ふつうの入金遅れや代替わりと混ぜず、知った日・最後の納品日・未請求分・売掛残・預かっている保証金・回収の約束(誰と・いつ・いくら)を、一か所にまとめて残す、です。担当者が気を抜いているから混ざるのではありません。閉店の話は、立ち話や電話で入ってきます。売掛の行と、納品の控えと、預かり金のメモが、それぞれ別の場所にあるので、一枚で見えなくなります。書き出すものは、この六つだけです。

取引先が廃業すると聞いたとき、残っている分を何と一緒に書き出すか

取引先が廃業すると聞いたとき、残っている分を何と一緒に書き出すか

取引先が廃業すると聞いたとき、残っている分を何と一緒に書き出すか、がこの作業です。見るのは、相手の店の事情や、これからの付き合い方ではありません。閉店を聞いた日に、こちらの帳面にある数字を、一か所に並べられるかです。入金遅れは取引が続く前提で、代替わりは継ぐ人がいる前提です。閉店は、これ以上の納品がない前提です。前提が違うので、残は「最後の残」として、一度まとめて見ておきます。

数字で見ます。小料理はまなすの店主、長谷部さんから、2026-09-08に「今月で店を閉める」と聞きました。この2026-09-08が、知った日です。最後の納品は2026-09-26でした。これが、最後の納品日です。

帳面から、金額を三つ書き出します。一つめは、売掛残(請求書を出したあと、まだ入っていない額)で、67,450円です。二つめは、未請求分(納品したが、請求書をまだ出していない額)です。2026-09-24の納品分が18,640円、2026-09-26の納品分が12,380円で、合わせて31,020円です。三つめは、保証金(自社が小料理はまなすから預かっている額)で、36,000円です。

回収の約束は、誰と、いつ、いくらかを書きます。長谷部さんと、2026-10-02に、売掛残と未請求分を合わせた額を回収する、と決めました。この回収を約束した額は、98,470円です。未請求分31,020円は、約束の日までに請求書を出しておきます。

検算します。未請求分は、18,640+12,380=31,020円です。回収を約束した額は、売掛残67,450円に、未請求分31,020円を足して、98,470円です。保証金36,000円は、回収を約束した額には入っていません。98,470円から保証金36,000円を引くかどうかは、ここでは決めません。保証金そのものの分け方は、水産仲卸の保証金|得意先から預かった保証金を持つとき、何を分けて残すかです。保証金は、売掛残や未請求分と並べて書き出すだけです。約束の日に実際に入った額は、回収を約束した額とは別の行に書きます。会計上の扱いは税理士に確認してください。

判断のポイントは、閉店の理由や、相手の店の様子ではありません。知った日に、六つの項目が帳面の一か所で読めるかです。

閉店を、ふつうの入金遅れの一覧に入れる

悪い例を一つ見ます。小料理はまなすの閉店を聞いたあとも、売掛残67,450円を、ほかの得意先と同じ入金遅れの一覧で追っていたとします。2026-09-24と2026-09-26の納品分、未請求分31,020円は、請求書が出ないまま、納品の控えにだけ残ります。最後の納品日も、知った日も、一覧のどこにもありません。閉店を聞いた日から、売掛残の行だけを追っても、最後の残は読めません。

知った日と約束を、別々の場所に書く

もう一つの悪い例です。売掛残67,450円は帳面に、長谷部さんとの約束は担当者の携帯のメモに、保証金36,000円は別の預かり帳に書いたとします。担当者がいない日に、帳場の人が「回収は誰と、いつ、いくらの約束か」と聞かれても、答えられません。回収を約束した額98,470円も、三か所を見比べないと出せません。

知った日・最後の納品日・未請求分・売掛残・保証金・回収の約束が、一か所で見えるか

知った日・最後の納品日・未請求分・売掛残・保証金・回収の約束が、一か所で見えるか、が最後の確認です。売掛残だけが見えても、未請求分が抜けます。金額が全部並んでいても、知った日と最後の納品日がなければ、どこまでの納品が入っているのか読めません。約束の行がなければ、誰と、いつ、いくらを回収するのか分かりません。

見るものは、次の三つです。文言は図と同じです。

知った日・最後の納品日・未請求分・売掛残・保証金・回収の約束が、一か所で見えるか

  1. 閉店を知った日と、最後の納品日はいつか
  2. 未請求分・売掛残・保証金は、それぞれいくらか
  3. 回収の約束は、誰と・いつ・いくらか

例では、知った日が2026-09-08、最後の納品日が2026-09-26です。未請求分は31,020円、売掛残は67,450円、保証金は36,000円です。回収の約束は、長谷部さんと、2026-10-02に、98,470円です。この三つが一か所で読めれば、小料理はまなすの最後の残は、説明できます。

小さく始めるなら

過去の得意先を全部見直すことも、閉店のルールづくりも、あとです。まずは、閉店を聞いた得意先1軒だけを置きます。

  1. 閉店を聞いた日を、知った日として書きます。続けて、最後の納品日を書きます。
  2. 納品したが請求書をまだ出していない分を、未請求分として書きます。請求済みで入っていない分を、売掛残として書きます。
  3. 自社が預かっている保証金を、売掛残と並べて書きます。続けて、回収の約束を、誰と、いつ、いくらかで書きます。
  4. 検算します。未請求分と売掛残を足して、回収を約束した額と合うかを確かめます。例なら、31,020+67,450=98,470円です。
  5. 知った日から回収の約束まで、六つの項目を一か所にまとめます。約束の日に入った額は、回収を約束した額とは別の行に書き足します。

この五つで、閉店を聞いた日の帳面が、ふつうの入金遅れや代替わりと混ざらずに残ります。

取引先の廃業を聞いたあとの書き出し方を揃えたい場合は、紙やExcelを残したまま、現状の流れを一緒に確認できます。お問い合わせから、課題整理としてご相談ください。

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