水産仲卸の相対|セリではなく相対で売ったとき、何を約定として残すか
相対の約定(相手・数量・単価)を、セリ落札や見積の仮金額と混ぜない見方を整理します。赤伝・見積・符丁・後決め単価・買い回りではなく相対だけです。セリではなく相対で売ったとき、何を約定として残すかです。
相対の約定(相手・数量・単価)を、セリ落札や見積の仮金額と混ぜない見方を整理します。赤伝・見積・符丁・後決め単価・買い回りではなく相対だけです。セリではなく相対で売ったとき、何を約定として残すかです。
セリに出さず、相手と話して決めて売る相対の取引があります。あとで帳面を開くと、その日の相対で誰に何キロをいくらで売ったのか(売り)が、同じ日にセリで落として仕入れた別荷(買い)の金額や、事前に出した見積の金額と同じ並びに書かれていて、どれが約定なのか分からないことがあります。赤伝を切って元の売上と対にする話は、水産仲卸の赤伝|赤伝を切るとき、元の売上と何を対にして残すかです。赤伝ではありません。見積の仮金額と確定請求のずれを分ける話は、水産仲卸の見積|見積と請求がずれるとき、何を分けて残すかです。見積と請求のずれではありません。値札に書かれた符丁の話は、値札は価格ではない - 市場独特の符丁文化とシステム化の課題です。符丁の読み方ではありません。計量のあとで単価が決まる取引の話は、水産仲卸の後決め単価|計ってから値段が決まる取引で、確定した単価を請求にどう残すかです。後決め単価ではありません。場内を回って買った目方と仕入値のメモの話は、水産仲卸の買い回り|場内を回って買った目方と仕入値は、誰のメモのまま終わっているかです。買い回りの仕入メモではありません。どれも近い場所にありますが、ここでは深掘りしません。相対の約定(相手・数量・単価)を、セリ落札や見積の仮金額と混ぜない、です。今回は相対だけです。この記事で見るのは、どれでもありません。セリではなく相対で売ったとき、何を約定として残すかです。
相対の約定(相手・数量・単価)を、セリ落札や見積の仮金額と混ぜない、です。人が雑だから混ざるのではありません。同じ日の同じ帳面に、相対で決めた売りと、セリで落として仕入れた別荷(買い)と、前日に出した見積が並ぶので、金額だけを書くと見分けがつかなくなります。ここでの対比は、得意先への売りをセリと相対のどちらで行うかという制度の話ではありません。売りの相対の約定が、買いのセリ落札や、売る前の見積の仮金額と、同じ並びに混ざるのを防ぐ話です。相対の約定は、相手・数量・単価の三つが核です。約定金額は、数量と単価から出る結果として同じ欄に置きます。セリ落札は、仲卸にとっては仕入(買い)で、売りの相対の約定ではありません。別の欄です。見積の仮金額は、相対の約定ではありません。別の欄です。相対の約定をセリ落札の金額で上書きすると、誰といくらで決めたのかが見えなくなります。見積の仮金額を相対の約定の欄に書くと、決まる前の数字が決まった数字に見えます。現場で困るのは、あとで「あの日の相対はいくらだったか」と聞かれたときに、相手・数量・単価が残っておらず、金額だけが残っていることです。相対の約定は相対の約定の欄に、セリ落札はセリ落札の欄に、見積の仮金額は見積の仮金額の欄に、それぞれ残したままにします。
セリではなく相対で売ったとき、何を約定として残すか、がこの作業です。見るのは、セリと相対のどちらが得かでも、値決めの上手下手でもありません。相対の約定(相手・数量・単価)、セリ落札、見積の仮金額が、別の欄になっているかです。帳場が「カワベさんには今朝相対で出した」と覚えていても、事務の帳面に相手・数量・単価が残っていなければ、あとからその金額はセリ落札にも、見積の数字にも見えます。
数字で見ます。例Aです。相対の約定は、相手が寿司店カワベ、数量が12.0kg、単価が1,700円です。約定金額は12.0×1,700=20,400円です。20,400円は、相対の約定の欄に置く約定金額です。約定そのものは、相手・数量・単価の三つです。セリ落札でも見積でもありません。同じ日に、別荷をセリで落として仕入れています。これは買いです。8.0kg×2,200円=17,600円です。17,600円は、同じ日に仕入れた別荷(買い)の仕入の金額で、セリ落札の欄です。売りの相対の約定ではありません。カワベさんには、前日に事前メモで見積も出していました。12.0kg×1,650円=19,800円です。19,800円は、見積の仮金額の欄です。相対の約定の20,400円ではありません。検算の見え方は、相対の数量×単価=約定金額です。12.0×1,700=20,400で合います。見積の19,800円や、セリ落札の17,600円を、相対の約定金額に足したり引いたりして「正」にはしません。単価1,700円と約定金額20,400円も、役割が違います。単価1,700円は、カワベさんと決めた一キロあたりの値段です。約定金額20,400円は、その単価に数量を掛けた結果です。単価の欄に20,400円を書かず、約定金額の欄に1,700円を書きません。
例Bも置きます。相対の約定は、相手が居酒屋マリン、数量が9.0kg、単価が2,050円です。約定金額は9.0×2,050=18,450円です。18,450円は、相対の約定の欄に置く約定金額です。同じ日のセリ落札は、同じ日に仕入れた別荷(買い)で、6.0kg×1,950円=11,700円です。11,700円は、仕入の金額で、セリ落札の欄です。売りの相対の約定ではありません。マリンさんへの見積の仮金額は、9.0kg×1,980円=17,820円です。17,820円は、見積の仮金額の欄です。相対の約定ではありません。検算は9.0×2,050=18,450です。17,820円を相対の約定に上書きしません。11,700円を相対の約定に混ぜません。単価2,050円と約定金額18,450円も、役割が違います。単価2,050円はマリンさんと決めた一キロあたりの値段で、約定金額18,450円はそこから出た結果です。
例Aの相対の約定金額20,400円と、例Bの相対の約定金額18,450円を足して38,850円とし、一行にラベルなしでまとめません。相手がカワベさんとマリンさんで別なので、足した数字には相手も単価も残りません。例Aの仕入(買い)のセリ落札17,600円と例Bのセリ落札11,700円も、相対の約定の欄には入れません。見積の19,800円と17,820円を、相対の約定金額の行に混ぜません。金額だけが並ぶと、売りの相対の約定と、買いのセリ落札と、見積の仮金額が同じ並びに見えますが、欄は別のままです。売りの相対の約定と、買いのセリ落札を同じ並びに書きません。
判断のポイントは、セリの仕組みをどう説明するかではありません。相対の値決めが妥当だったか、といった断定もしません。赤伝の再説にも、見積と請求のずれの再説にも入りません。符丁の再説にも、後決め単価の再説にも、買い回りの再説にも入りません。見るのは、相対の約定(相手・数量・単価)を、セリ落札や見積の仮金額と混ぜないことです。相手・数量・単価と、そこから出た約定金額が相対の約定の欄に揃い、セリ落札と見積の仮金額がそれぞれ別の欄にあれば足ります。それ以外の欄は、この記事では扱いません。
同じ日にセリで別荷を仕入れていると、買いのセリ落札を売りの行に混ぜて、相対の売りとひとまとめに書いてしまうことがあります。例Aで、セリ落札の17,600円を相対の約定の欄に書くと、カワベさんと12.0kgを1,700円で決めた約定が見えなくなります。セリ落札の8.0kgと2,200円が、相対の数量と単価のように読めてしまいます。相対の約定をセリ落札で上書きしません。相対の約定は、相手・数量・単価と約定金額20,400円です。セリ落札は、同じ日に仕入れた別荷(買い)の8.0kg×2,200円=17,600円で、セリ落札の欄です。売りの相対の約定ではありません。例Bでも、11,700円は仕入(買い)のセリ落札の欄、マリンさんとの9.0kg×2,050円=18,450円は相対の約定の欄です。セリ落札の数字を相対の約定に書き写しません。欄の名前を入れ替える話でもありません。相対の約定をセリ落札で上書きしない、です。
前日に見積を出していると、見積の行に当日の相対の金額を書き足して済ませたくなります。例Aで、相対の約定金額20,400円を、見積の19,800円の行にラベルなしで寄せると、どちらが決まった数字なのかが分からなくなります。見積の単価1,650円が、カワベさんと決めた単価のように残ることもあります。相対の約定を見積の仮金額の一行にラベルなしで寄せません。見積の仮金額は、決まる前の数字です。相対の約定は、相手と決めた相手・数量・単価です。例Bでも、マリンさんとの18,450円を、見積の17,820円の行に寄せません。17,820円を相対の約定に上書きもしません。見積の仮金額は見積の仮金額の欄に、相対の約定は相対の約定の欄に、それぞれ残します。
相対の約定・セリ落札・見積の仮金額が、別の欄で見えるか、が最後の確認です。約定金額20,400円だけが合っていても、相手がカワベさんで、数量が12.0kg、単価が1,700円だと見えなければ、相対の約定は残っていません。20,400円がセリ落札の欄にあると、相対の約定はセリ落札に混ざっています。20,400円が見積の19,800円の行にラベルなしで並んでいると、見積の仮金額に混ざっています。
見るものは、次の三つです。文言は図と同じです。
例Aでは、相対の約定が寿司店カワベ・12.0kg・1,700円で、約定金額が12.0×1,700=20,400円、仕入(買い)のセリ落札が8.0kg×2,200=17,600円、見積の仮金額が12.0kg×1,650=19,800円、が別の欄で並んでいるかです。20,400円は相対の約定の欄です。17,600円は仕入(買い)のセリ落札の欄で、売りの相対の約定ではありません。19,800円は見積の仮金額の欄で、相対の約定ではありません。例Bでは、相対の約定が居酒屋マリン・9.0kg・2,050円で、約定金額が9.0×2,050=18,450円、仕入(買い)のセリ落札が6.0kg×1,950=11,700円、見積の仮金額が9.0kg×1,980=17,820円、が並んでいるかです。例Aの20,400円と例Bの18,450円を足して38,850円とし、一行にラベルなしでまとめません。判断のポイントは、帳面の行数ではありません。相対の約定、セリ落札、見積の仮金額が、役割の違う欄で並んでいるかです。約定金額だけの一行が見えても、相手・数量・単価が見えていなければ、約定は残っていません。
セリの制度の解説や、値決めの話には入りません。赤伝や見積と請求のずれ、符丁、後決め単価、買い回りの再説にも入りません。見るのは、その日の相対の約定と、セリ落札と、見積の仮金額です。帳面の作り替えにも入りません。
全得意先の相対の一覧も、帳面の作り替えも、あとです。まずは、今日相対で売った一件だけを置きます。
この五つのあとで、相対の約定は、相手と決めた分だけに見えます。セリ落札や見積の仮金額に寄せて、相対の約定の欄を上書きする状態からは離れます。残す欄は、相対の約定(相手・数量・単価)と、セリ落札と、見積の仮金額です。
相対の約定とセリ落札・見積の仮金額の分け方を揃えたい場合は、紙やExcelを残したまま、現状の流れを一緒に確認できます。お問い合わせから、課題整理としてご相談ください。
返品の次請求でも、値引きでも、クレーム減額でも、締め後訂正そのものでも、売掛買掛の相殺でもありません。今回は赤伝と元伝の対だけです。赤伝を切るとき、元の売上と何を対にして残すかです。
値引きでも、廃棄でも、クレーム減額でも、当日の粗利でも、預かり在庫でもなく、サービス品(無償提供)だけです。得意先に出したサービス品を、売上や値引きとどう分けて残すかです。
冷蔵庫(店と委託の自社分)や保証金(金銭の預り)、ロット・廃棄・分荷・欠品ではなく、得意先の品の預かり在庫だけです。得意先の品を預かっているとき、自社在庫と何を分けて残すかです。